タッチペンでの傷補修時においても、コンパウンド同様下処理が非常に大切です。
タッチペンでの傷補修にあたり、まずは以下の道具を揃えましょう。
タッチペンで傷を補修する際に必要な道具
・タッチペン ・液体コンパウンド ・割りばし(先端を尖らせたもの) ・マスキングテープ、養生テープ ・脱脂スプレー ・耐水ぺーパー ・サンドペーパー ・ワックス
|
タッチペンは、コンパウンドなどには向かない小さく細かい傷の補修に適しています。傷のサイズに合わせてペン先を選ぶことに加え、先端を尖らせた割りばしなどを併用することで微細な傷の補修まで対応できます。広範囲の傷の補修には、スプレータイプのボデーペンを使用するのがおすすめです。
脱脂スプレーは、傷口を露出させるために必要な道具です。ボディに付着している油分はタッチペンの薬剤を弾いてしまうため、しっかりと取り除く必要があります。耐水ペーパーは、傷周囲のささくれなどをきれいに取り除くために使用します。
サンドペーパーはタッチペン塗布後の表面処理に使用する道具です。400番~1,000番程度までの数種類の目の粗さを使い分けて、補修面を整えていきます。液体コンパウンドはサンドペーパーによる表面処理のあと研磨作業の仕上げとして、ワックスは最終工程である艶出し作業に使用します。
必要な道具を揃えたら、以下の手順に沿って補修作業を行いましょう。
タッチペンでの傷補修の作業工程
- しっかり洗車を行う
- 脱脂スプレー、耐水ペーパー、液体コンパウンドを使用して傷を露出させる
- マスキングテープで傷の周辺を保護する
- タッチペンの薬剤を傷に塗布する(多めに)
- サンドペーパーで表面処理を行う
- 液体コンパウンドで研磨する
- ワックスで艶出しを行う
|
まずはコンパウンド補修と同様、補修作業の前にしっかりと洗車を行います。傷の周辺はもちろん傷口の内部に塗料や汚れが残っていないか確認し、適宜アルコールで拭くなどして徹底的に汚れを取り除きましょう。
次に傷口を露出させるために、シリコンスプレーなどの脱脂スプレーで油分を取り除きます。またささくれや塗装のめくれがある場合には、耐水ペーパーやコンパウンドも併用します。
傷の周辺を広めにマスキングテープで保護したのち、タッチペンによる補修作業に進みます。傷口に薬剤を乗せ、傷口を覆うように盛り付ける要領で塗布していきましょう。タッチペンの薬剤は乾燥すると収縮するため、盛り上げる程度の多めに塗布するのが大切です。
一度で塗りきることは難しいため、塗布⇒乾燥の流れを何度か繰り返して重ね塗りしていきます。薬剤が乾燥するまでには20分程度かかるため、時間に余裕を持って作業を進めていきましょう。
タッチペンの薬剤が乾いたら、サンドペーパーで塗布面の表面処理を行います。薬剤が完全に乾ききるまでの期間は、1週間~2週間程度です。乾ききらないうちに研磨してしまわないよう、乾燥期間はしっかり取りましょう。
完全に乾いたら、サンドペーパーで塗布面の凸凹をなくしていきます。目の粗さが異なるものを使い分けて、凹凸が目立たなくなるまで磨きましょう。
表面処理が終わったら、さらに液体コンパウンドを用いて表面をきれいに仕上げていきます。粒子の大きいものは使用せず、細かい目のものを用いてやさしく研磨しましょう。
よりきれいに仕上げるため、最後にワックスがけで艶を出します。ワックスには塗装面を保護する役割もあるため、補修作業の一環として必ず行いましょう。
薬剤が垂れないよう気を付けながら、スピーディに均等に塗布します。塗布後ワックスをしっかり乾かしたら、補修作業は完了です。
以下の記事で、タッチペンでの傷補修のコツについて詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:車のタッチペン修理で失敗しない3つコツ|失敗した時の対処方法も解説
次項では、パテを使用した深めの傷の修理の手順をご紹介します。